【工場経理】固定資産の取得時の注意点とは?

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悩む人

・固定資産会計の担当になったけど、何に気を付ければ良いのだろう?
・とりあえず固定資産会計のポイントだけ抑えておきたいな。

今回はそんな疑問にお応えする記事です。

工場経理をやっていると論点になりやすい固定資産の取得時の注意点についてお伝えします。

取得タイミングや固定資産と修繕費の違いなど、重要なポイントについて解説していきます。

目次

建設仮勘定から固定資産に振り替えるタイミングは超重要

機械装置等の固定資産を購入する際は、建設仮勘定という勘定科目を使用します。

この建設仮勘定を固定資産に振り替えると減価償却費が発生し、PLに影響することになります。

よって会社の損益に影響しますので、建設仮勘定から固定資産へ振り替えるタイミングは超重要です。

固定資産への振り替えタイミングは国税庁のHPでは”事業の用に供した日”と記載があります。

固定資産の取得タイミングは非常に重要で、税務調査でも指摘されやすいので解説していきます。

結論から先に言いますと、“事業の用に供した日”“固定資産が事業のために使える状態(目的のものを作れる)になった日”のことを指しています。

例えば部品を組み立てて機械装置の組み立てが完了したとします。

減価償却費が発生するのはこの組み立て完了のタイミングではなく、試運転をして目的のものが作れることを確認したときに建設仮勘定から固定資産へ振り替えることになります。

部品を組み立てただけですとまだ目的のものが作れるかわからないですからね。

この部分を間違えますとPLに影響する金額が大きく変わってしまいますので要注意のうえ、運用して下さい。

固定資産は税務調査で指摘されやすい論点

先ほど固定資産の取得タイミングについて税務調査で指摘されやすい、と言いましたが、固定資産は税務調査で指摘されやすい論点の一つです。

既にある固定資産に改良を加えることを“資本的支出”と言いますが、この資本的支出と修繕費の区別が難しいためです。

この2つの定義は下記になります。

資本的支出・・・固定資産に新たな機能を与え、耐用年数が延びる効果がある
修繕費  ・・・破損を受けた部分を原状回復する

税務調査官の立場に立って考えると、税務調査をする理由は、税金の納めモレがないかを調査するためです。

法人税は利益が大きければ税金も増えるはずなので、修繕費で計上しているものが本来は固定資産で取得するものではないか?という目線で調査官は見てきます。

修繕費のような一括経費計上よりも固定資産で取得して減価償却費で計上した方が、当期の会社の費用が減って利益が増えますからね。

私も実際に税務調査を受けましたが、この区別の説明が非常に難しく、修繕費で計上しているものが資本的支出でない理由を説明するのが大変難儀でした。

しっかりと対応しなければ罰則もありますので全て正直に対応しましたが、結局指摘されて修繕費で計上していたものを資本的支出、つまり固定資産で計上し直したこともありました。

固定資産や修繕費というのは設備が多い工場では金額規模が大きく、目がつきやすいところですから計上するときには注意のうえ計上して下さい。

今回のまとめ

今回は固定資産の取得時の注意点についてお伝えしていきました。

①建設仮勘定から固定資産に振り替えるタイミングは超重要
②固定資産は税務調査で指摘されやすい論点

固定資産はまず建設仮勘定から振り替えるタイミングに注意が必要です。

基本的には皆様の会社では固定資産システムをお使いだと思いますので、取得タイミングを間違えると遡って修正が必要になります。

大変手間の掛かる作業ですので、固定資産の取得タイミングには細心の注意を払って運用して下さい。

また修繕費と固定資産の区別は難しいですが、迷ったら都度社内の勘定科目の定義や規則を確認して、可能な限り正しく運用していきましょう。

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